Lawless Area

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とある飛空士への追憶(ネタバレあり)


「とある」と聞くと先に「とある魔術の禁書目録」を思い出すくらいこちらの作品に対しての認識度は低かったのだが、本日観に行ってきた。

開始数分だけ見逃してしまったものの、すぐに状況を把握できる程度には分かりやすく作られていたので、最近のやたら設定が凝っていて疲れるアニメが苦手な人は楽しく見られると思う。

また、内容もかなりベタというか、置きにいっているところがあり、先が容易に読めるような構成だった。



例を上げればきりが無いが、例えば、恐らく物語のメインであろう主人公シャルルとファナの関係性。

最下層の身分と貴族という格差に始まり、昔会ったことがあるという設定、敵国に見つからないように2人だけでする危険な空の旅。そして芽生える恋心。

なんというベッタベタな展開だろうか、観ていてニヤニヤしちまうぜ!



この他にも、シャルルやファナが次にこういう行動をとるんだろうなーと予測できるポイントがそれはもう数え切れないほどあった。

アホの子代表である私でさえそうなのだから、そういう意味では少々物足りなく感じてしまう人もいるかもしれない。

が、いくらベッタベタではあっても、流石に身分が違い、かつ戦争の士気に関わるような重要な婚約にもかかわらず、最終的にはシャルルとファナをくっつけるという事はしなかったので、その点はとても良かったと思う。

ご都合主義は嫌いではないのだが、そこまでやられてしまうと「ベタだなー、あはは」では済まなくなってしまうだろう。



といった感じで、ざっくり過ぎて余り伝わらないかもしれないが、内容に関しては可もなく不可もなくという感じでまとめていたなという印象を受けた。

ベタ過ぎて物足りなく感じてしまう可能性もあるが、裏を返せばそれだけ安定しているというふうに捉えることもできる。

また、戦闘シーンは迫力があったし、絵も丁寧に描かれていたし、テンポも悪くなかったので私はそこまで悪い作品ではなかったと思う。

のだが、私のように予備知識が一切無いという状態ではなく、期待に胸を膨らませて行くと少々ガッカリしてしまうかもしれない。

そんでもって、また例によって例の如くメインの2人は芸能人を起用しており、特にファナの声は強制的に現実に引き戻す効果があるので、そういう点でも少々ガッカリしてしまうかもしれない。

色々と大人の事情があるのだろうから、アニメ映画に芸能人を使うなとは言わないので、その中でも上手い人を使うか、せめて脇役に止めておいてはもらえないだろうかと、今日の映画を観て思った次第である。