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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(ネタバレあり)


公開から1週間、ツイッターまとめサイト等、色々なところで『ヱヴァ』とか『Q』とかの文字を目にしては、


うおおおおお!!!あぶねえ!!!!!


とネタバレに怯えながら生活していたわけだが、昨日、晴れてその呪縛から解き放たれた。長かった・・・。



ということで、驚くべきことに前作から3年あまりの時を経て、満を持しての『Q』、あまりの嬉しさに劇場でうれションするところだったわ。

お馴染みの映画泥棒が流され、さあいよいよだと心の準備を済ませたところ、始まったのは林原めぐみのナレーションと、街の風景、そして『巨神兵東京に現わる』の文字。


???


あ、まだ予告か。といったん緊張を解いたのだが、そのまま暫くめぐさんのナレーションが続き、どんどん事態が緊迫していくではないか。

ここにきて私の頭の中に、「あれ?もしかして劇場間違えた?」という疑念が湧いてきて、嫌な汗をかき始めたわけだが、体感的には10分くらいだろうか、ようやく映像が終わり、画面いっぱいに『東映』の文字が。焦るわ。



こうして長々と焦らしプレイを食らった後、ようやく本編が開始。

冒頭はテレビで放送されたのを観た方も多いのではないだろうか、宇宙にてアスカとマリが何かの作戦を実行しているシーンから始まった。



では、ここで先に前作の『破』から本作で分かったこと、分からなかったことを箇条書きにしてリストアップしていこうと思う。



■分かったこと

・テレビシリーズとは完全に別物で、『破』から14年後の世界。
・シンジがレイを助けようと無茶したせいで、ニアサードインパクトが起き、多くの人が犠牲になった模様。
・アスカは使途に侵食されていなかった模様。
・NERVは分裂して、ゲンドウと冬月以外はWille(ヴィレ)という新組織を立ち上げ、NERVと対立している。
ミサトさんマリュー艦長になってる。
・カヲル君は本作でも死ぬ。
・シンジ君安定の駄々っ子。


■分からなかったこと

・レイの安否。
・NERVとWilleがどういった経緯で対立することになったのか。
・AAAヴンダー?
・空白の14年に関する詳細。
・アスカがどうやって復帰したのか。
・マリって結局何者?
・加持さんどこいったん?
・ゲンドウの思惑。



とまあ、ざっと思いつく限りでこんな感じだろうか。



内容に関して言うと、まず冒頭、前作の終わりからシーンが全然続いておらず、全くわけが分からない状況だった。

が、シンジ君も我々と同様にわけが分からないという設定にすることで、一緒に状況を把握していくようになっていて引きつけられたし、分かり易かったと思う。

どうやらあの後、ミサトさんはゲンドウのやろうとしている事が、自分達にとって良くないことだと知り、殆どの人材を引き抜いてNERVと対立する道を選んだらしい。

テレビでやった冒頭のシーンもその一環で、宇宙に隔離されていた(?)シンジ君 in 初号機を確保し、ゲンドウに利用されないようにしたのだろう。

その後のストーリー展開もシンジ君のスッキリしない主人公っぷりや、カヲル君のホモホモしさと、安定のエヴァといった感じだった。

最後、フォースインパクトをまたもシンジ君の独り善がりで起こしそうになるも、カヲル君の犠牲で何とか防ぎ、アスカとシンジ君、レイ(前作とは別物)が3人で歩き出すシーンは、まだ平和だった頃を彷彿とさせる良いシーンだったように思える。

そして次回作へ、という流れも、全体の流れとしては終わってはいないが、本作としては山場を越えて収束したように描かれているので、引きを作りつつもスッキリさせるという非常に良い作りだったのではないだろうか。

本作で解消されていない疑問も多々あったが、これらは恐らく次回作への前フリなのだろう。・・・だよね?



ただ、今回は戦闘とシンジ君の内面との割合が同じくらいか、もしくは若干戦闘シーンが少なかったためか、少々物足りなく感じてしまった。

それとも、単純に面白かったからなのだろうか、エンドロールが流れ出したときは「え!?もう終わり!!?」と感じてしまったし。

また、全体的にはそこまで不満はないのだが、唯一カヲル君が槍を抜くのを止めようと言ったにもかかわらず、シンジ君が強行したシーン。

あれだけカヲル君に絶大な信頼を置きながら、何故ここだけ我を通したのか。無理やり山場を作りたかっただけなんじゃないかと穿った見方をしてしまった。

まあ、シンジ君は大体あんな感じっちゃー感じなので、もの凄い違和感があったというわけでもないのだが。



とりあえず、本作はなにやら賛否両論あるようだが、個人的には十分満足できる出来だったと思う。アスカが無事だったというのが大きい気もするけど。

エンドロールでの「桜流し」も作風に非常にマッチしていたと思うし、安定の次回予告だったしで、次回作の『||』が今からとても楽しみである。

今までの3作品は割と良い流れできていると思うが、最終作でまとめ切れなければ一気に駄作と成り下がってしまうので、ここは是非とも頑張っていただきたい。



ちなみに、予告での2号機と8号機が半々でくっついた機体。アレはネタだと信じたい。もうパイロットとのシンクロとか関係なくなっちゃう!