ドラマ・荒川アンダーザブリッジ
まず最初に、この作品を実写かすると聞いたときは、「またかよ・・・」と否定的な感想を抱いた。
そして次に、キャストが段階的に発表されてくるにつれ、「うーん・・・やっぱり無理があるような・・・」から「ん?意外と頑張ってるかも」と次第に肯定的に取れるようになっていった。
そして現在、ドラマを実際に見てみた感想としては、「これはこれでアリかも」と最初の感想とは180度異なる感想を抱くに至っている。
もちろん原作、アニメと比べてしまうと、
- 桐谷美玲は確かに可愛いけど、ニノさんの可愛いとは何か違う!
- リクのツッコミに激しさが足りない!
- シスターはもうちょっと天然色が強い!
- やっぱりステラでけえええええええええ!!!
等々、どうしてもおかしいなと思うところや劣って見えるところが出てきてしまう。やはり実写でやれることには限りがあるし。
しかし、これを全く別物として考えると、中々どうして悪くない。
まずなにより、大の大人が揃いも揃って明らかに意味のわからないことを一生懸命演じているのが、とてもシュールである。
EDのラジオ体操なんてその極みではないか。あれふと我に返った時どんな気持ちになるんだろうか。
特にこれまで色々な作品を演じてきた小栗旬と山田孝之。もうこれ最早2人じゃなくても別にいい気がするよね、ほとんど誰だかわからないもの。
そして、そんな規格外の登場人物が、原作同様おかしなことばかりしているわけだが、それに対する林遣都の冷静なツッコミがまた絶妙で面白い。
ジャンルとしては冷静ツッコミとかクールツッコミとかいえるのだろうか、生徒会役員共の津田タカトシを思い出させたこのツッコミによって、明らかにおかしい荒川の住人を一歩引いたところで観察している感じが良く出ていた。
というわけで、実写化の話を聞いた当初とは全く異なる評価となり自分でもビックリしている。
もちろん別物としてみる以上、そもそも色々と説明が足りない、とか各登場人物の出てくるペースが早い、とかキャラが多すぎてまとまりが少し悪くなってる、とか色々と気になるところもあるにはある。
しかし、あの原作をここまで再現しようとしたという頑張りと、ツッコミの間のよさ、話のテンポの良さなど良いところもたくさんあり、見ていて悪い印象は受けなかった。
私も良く陥りがちなので余り偉そうなことを言える立場ではないのだが、実写化ということだけで食わず嫌いせずに、見ていない方は試しに1話だけでも見てみてはいかがだろうか。