SP THE MOTION PICTURE「野望篇」(ネタバレあり)
フジテレビで約3年前に放送されていたテレビドラマ版を、たまたま見たことがきっかけでファンとなったこの作品。
続きが待ちきれなくて毎週楽しみにしていたほど当時はハマっていたのだが、最後に私のもっとも嫌いな「映画に続く」をやられて少し気持ちが離れてしまっていた。
しかも相当期間が空いたためもはや存在すら忘れていたのだが、この間これまたたまたま土曜の再放送を見てしまい、また当時の熱が再発。
観に行こうか迷っていたら、この映画の撮影に臨むにあたって、主演の岡田君がフィリピン武術『カリ』と故ブルース・リーが創り上げた『ジークンドー』のインストラクターとして指導に当たれる免状を取得したという報道を偶然見てしまう。
そこまで本気で取り組んでいるのであれば、映画まで引っ張った挙句2部構成という大人の汚いやり方にも目をつぶって、観に行くしかない!ということで行ってきた次第である。
で、早速感想だが素直に面白かったといえる作品だったと思う。
もちろんまだ前編なので最終的にどうまとまるかで内容に対しては評価が変わることもあるだろう。
しかし、この作品で一番の見所であろうアクションシーンに関しては文句なしに凄かったと言える。
主演の岡田君のキレのあるアクションは勿論のこと、紅一点の真木よう子さんのおっぱ・・・、じゃなくてアクションもかなり見応えがあった。
最初から最後まで息を呑むような攻防が繰り広げられており、今まで一度も無かった“手に汗握る”を実際に体験したしね。
また、内容に関しても前篇として上手い感じにまとめられており、後篇への前振りという感じで作られていた。
ドラマの最後で今まで頼れる上司だと思っていた堤真一が、実はなにやら裏の顔を持っていそうだというところで終わったわけだが、それが映画で徐々に明らかになっていき、井上VS尾形という構図が出来上がっていくという感じである。
確かにちょっとベタといえばベタだったような気もするが、理想の国にするべく間違った手段を選んでしまった“敵”と、それに真っ向から立ち向かっていく“主人公”という構図は観ていてとても解り易くて良かった。
と、こんな感じでかなりべた褒めしたが、勿論ツッコミどころも多々あった。
例えば、冒頭の爆弾魔との追いかけっこ&格闘シーンは少し長すぎた気がするし、最後のスナイパーに向かって「撃てよ!」と主人公が挑発し、何故かスナイパーが引き下がるというシーンは少々無理やりだったような・・・。
とはいっても、これは私の「手放しで褒められない病」によって小姑のように無理やり見つけ出したものなので、実際は映画代分かそれ以上の満足感が得られる作品だと思う。
ということで、もしテレビドラマ版を見ていた方で、まだ行っていないという人は観に行ってみてはいかがだろうか。
うーん、後編が今から楽しみだ。