涼宮ハルヒの消失(ネタバレあり)
今日ようやっと見に行ってきたわけだが、いやー、面白かった。
これだけ素直に面白かったと言えるような作品はこのごろなかったんじゃないだろうか、と思うほどに面白かった。
正直アニメのシーズン1が放送されたのが余りにも昔の事だったので、私の中のハルヒ熱は完全に冷めていたのだが、見に行ったらもう再燃しちゃって困ったものです。
まあ、これだけ絶賛したところでどう面白かったのかを書かなければ伝わらない思うのでそれは後で書くとして、まず見る前にやっておいて欲しい事を述べたい。(シーズン1を見ている事が大前提)
その1、笹の葉ラプソディは絶対に見ておくべし。
最低限これを事前に見ておけば、映画を見ていて分からないところはないはずである。
見ておかないと( ゚д゚)ポカーンとなってしまう恐れがあるので要注意。
その2、エンドレスエイトという名の苦行に耐えるべし。
放送中賛否両論あったこのエンドレスエイトだが、私はどちらかというと肯定派であり、むしろ見ておく事で劇中の長門に対して感情移入し易くなるとさえ思っている。実際ものっそい気持ちが入ったし。
まあ、リアルタイムで見ていた人にとっては終わりが見えない分苦痛でしかなかっただろうし、小説の方が最近出版のペースが落ちているということからも中々好意的にはなれないとは思うけどね。
それでも私は嫌いじゃないよエンドレスエイト。
その3、冒険でしょでしょ?を映画の前に聴くなりOP見るなりしておくべし。
劇中の冒頭で流れるので事前に聴いておくとテンションが上がること受けあい。
とこれだけやっておけば更に楽しめる事間違い無しである。相も変わらず気持ち悪いのは御愛嬌。
さて、最初に面白いと手放しで褒め称えたわけだが、実際どんなところが面白かったのかを簡潔に述べていく。
まず冒頭、クリスマスが近いということでSOS団によるパーティをしようと言い出すハルヒ。
相変わらずのハルヒイズムだがそれがある意味日常であり、物語で言うところの起の部分が丁寧に描かれていた。
そしてそういった平穏が描かれていたからこそ、それらが急に壊れてしまった時の衝撃はひとしおであり、キョンの動揺を共有できたのだと思う。
用意をすること数日、ある日一晩寝て学校に登校したらハルヒがいなくなっており、皆のトラウマ(?)朝倉涼子が何故かハルヒの席となって華麗に復活。
古泉は消え長門もみくるも鶴屋さんもキョンの事を覚えていない。ああどうなってるんだとなる観客たち。
頼みの綱である非常識人間ズ(みくる・長門・古泉)があてにならないため、自力でなんとかしなければならないキョンだったが、わずかな手がかりから何とか現状を打破することが可能となる。
そういった流れが本当に細かく描かれており、テンポも良かったので見ている我々に息つく暇を与えないのである。
その後もキョンが現在どういった立場に置かれているのかをハッキリと明らかにしたり、ころころ変わる時間軸をキョンと一緒に追っていくことで置いてきぼりにさせなかったりと、スタッフの工夫が随所に見られてとても良かった。
平穏だった日々が一転して、何故ハルヒはいなくなってしまったのか、キョンだけが皆と異なる記憶を持っているのは何故なのか、この状況を作り出したのは一体誰なのかなどなど、3時間という時間でこれらをきっちりとまとめてきているのは流石としか言いようがない。
見終わって「長い!」と思うほどに中身の詰まった作品だった。余は非常に満足である。
あ、でも最後の茅原実里独唱は酷かった。なんだか宗教チックで洗脳されそうになったもの。
ここまでざっと書いてきたが、オチやら詳細やらは小説を読むなり映画を見るなりして確認していただければと思う。決して角川の回し者ではないのだが。
この映画、にわかも生粋のファンも、誰も文句を言わないんじゃないかなあと私個人としては思っているのだが、実際どうなのかね。これだけ絶賛しておいてなんだけど。
私の周りのヲタ友達(にわか、生粋を含む)は皆面白かったと言っているので、とりあえず興味がわいたなら見に行ってみれば良いと思うよ。
まあ、その話題を共有できる人は周りに少ないとは思うけれども。※ただしオープンヲタは除く。