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ルパン三世 血の刻印〜永遠のmermaid〜(ネタバレあり)


放送前から話題になっていたルパンシリーズ最新作、見ようかどうか迷っていたのだが、ツイッターで何やらわけのわからない盛り上がり方をしていたのでとりあえず見てみることにした。

ちなみにどう盛り上がっていたかざっくり説明すると、「石田彰ムスカでマミられてバルス」みたいな感じだったと思う。これで気にならない方がおかしい。



さて、まず内容に入る前に言っておきたいのだが、私は別段ルパンに特別な思い入れがあるわけでも、詳しいわけでもなく、ルパンに対しては恐らく一般人と同程度の認識しか持ち合わせていない。

これは、私が中学生くらいになるまでOPが「ルパンルパーン!」だと思っていたことからも明らかである。ありきたりすぎて恥ずかしいが。

そのため、声優陣が一新されると聞いた時もそこまでの衝撃はなく、実際本作を見ているときもそこまで抵抗感を覚える事はなかった。

というか、(声優さんの努力の賜物だと思うが)むしろほとんど変わらないんじゃないか、凄いな新キャスト!とすら思ったのだが、冷静になって考えると別に似せる必要はなかったような気もする。

作品の世界観を壊さないようにという配慮は素晴らしいし、声優さんのプレッシャーたるや大変なものだったと思う。

しかし、だからといって声や演技がほとんど前任者と変わらないのであれば、そもそもキャストを一新する必要はないし、変える時はちょっとえげつない言い方になるが、前任者が病気になってしまったり、亡くなったときで良いと思う。

だとすれば、どうせキャストを一新するのだから、あえて全く違う声で演技した方が良かったような気がするのだ。

私が昔のカツオやノリスケの声を思い出せないように、最初は違和感があったとしても段々慣れていくものだし。

とはいえ、前述したように新キャストの演技はどの方も素晴らしく、私個人としては十分満足できるものだった。



次に、肝心の内容についてだが、可もなく不可もなくというか、無難にまとめたなという印象を受けた。

冒頭にルパン達が人魚の鱗を盗み出すところから始めたのは、軽いジャブというかこれから物語が始まるというワクワク感を与えるとても良い演出だったと思う。

ここから今回物語に深く関わる人物を登場させ、徐々に核心に迫っていく描き方はとても分かりやすく、ストレスを感じることなく見ることができた。

が、肝心のメインとなる「八百比丘尼」の宝を盗み出すシーンは少しあっけないというか、やけにあっさりたどり着いたなーという印象を受けた。

仮にも「泥棒」を描くのだから、盗むまでの過程をもっと大容量でお送りして欲しかった。

お目当てのお宝に行き着くまでに色々な困難が待ち受けていて、何度もピンチに陥りながらも何とか宝までたどり着く、というところにカタルシスを感じるものなのではなかろうか。

むしろ今作のように宝まではあっさり到達し、最後の最後で悪役が巨神兵になってしまうという、いきなりの超展開をやられてしまうとカタルシスどころかよりモヤモヤ感が募ってしまう。あんなんちっちゃい子が見てたらトラウマものだろう。

ということで、最後の最後でちょっと「?」と思ってしまうこともあったが、それでも全体的にはそこまで酷い作りではなかったと思う。

あと全く関係ないが、最後にボートに取り残された2人はちゃんと家に帰れたのだろうか。

あれ、多分海のど真ん中だったと思うので軽い遭難状態になっていたと思うのだが、とっつぁんはルパンを追う前にまず2人をボートに乗せてあげて欲しかった。