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観ないのは勿体ない!ガッチャマンクラウズはオススメのアニメ(ネタバレあり)

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この作品が放送されたのは2013年7月、つまり今からちょうど2年前となる。

当時観ていた時は、何故かはわからないが途中で飽きてしまい、4話あたりから積んだままHDDにて静かなる眠りについていた。

しかしこのたび、2期である『ガッチャマン クラウズ インサイト』が始まったことをきっかけに、再び観始めたのだ。

というか、観ないとますますHDDがアニメで圧迫されてしまう。1Tなんて廃アニオタには大容量でもなんでもない。



ということで、ほぼ今日1日で全話消化してしまったわけだが、当時の自分に問いたい、なぜ途中で飽きたのかと。

この作品、ところどころ自分で補完して観なければならないところもあるが、ストーリーがしっかりしているというか、テーマ性の強い内容となっていると思う。

最初、一ノ瀬はじめという主人公を目の当たりにしたときは、癖の強い主人公だな、何言ってるのか良くわからないことあるな、なんて思う人が多いだろう。

が、全話を観た人ならわかるはずだ。彼女が実は一番しっかりしていたと。

そんな彼女が一員となったガッチャマンは、異星人から地球人を秘密裏に守るということを任務としていたのだが、彼女はその任務そのものに疑問を抱く。

彼女の疑問はこれにとどまらず、メンバーの一人である清音の堅い考え方や、ガッチャマンの規則、うつつやパイマン等が抱えている悩みや、一般的に常識とされているもの全てに疑問を持ち、自分の信念に基づいて行動するのだ。

彼女の一見すると何を考えているかわからないような行動にも、実は一本筋が通っているということがわかると、そこからはもう彼女がとても魅力的な主人公にしか見えなくなる。

作中のキャラクター同様、今では私もすっかり彼女のファンである。



また、そういう彼女の行動が、ストーリーをより良いものへと昇華させているように思える。

特に、今、現代が抱えている問題である、ストレス社会やネットによるトラブルなどにも、彼女は切り込んでいる。(切り込んでいるでふと思ったが、彼女のモチーフであるはさみはそういう意味も込められていたのかもしれない)

我々は、他人の心ない行為にいちいちイライラしてしまいがちだが、その行為にも仕方ないと思わせるような、何らかの理由があるのかもしれないと考えるはじめ。

ネットのトラブルや汚い言葉などに振り回され、大きなストレスとなってしまうのであれば、スマホの電源を切ってしまえばいいというはじめ。

こういったはじめの考えに触れ、今何となくモヤモヤしている人にこそ、是非観てもらいたい作品だと、はじめが何らかの答えを出すたびに思った次第である。



以上のようなテーマ性もそうだが、ガッチャマンそれぞれの変身後のデザインが格好良かったり、作中変身したキャラクターだけがOPの最後に変身後の姿になっていたり、カッツェというラスボスの存在を早くから匂わせたことで、ゴールが明確となりわかり易かったりと、全体的に出来が良い。

主人公と触れ合うことで、仲間たちそれぞれが成長していくのも見ていてとても気持ちがよく、特にパイマンがはじめをちゃんと名前で呼んだシーンではグッとくるものがあった。

最終的には、カッツェを倒すのではなく、(おそらく)共生という道を選んだというのもはじめらしくて好感が持てる。

とにかく、久しぶりに12話全体がまとまっている良い作品に出会えたなと満足していると共に、改めて当時の自分に何故観なかったんだと問いただしたくなった。



そのまま2期も3話まで観たが、相変わらず魅せ方が上手いというか、気になるポイントをいくつも散りばめてくれている。

自由に変身出来ないつばさ、ゲルサドラという存在と、その能力(?)である人の心を可視化させるもの、VAPEとそれを束ねる理詰夢と謎がいっぱいである。

最終回までこのまま失速しないことを祈って、あとはガンダムSEED DESTINYのシンのようにつばさが主人公の座からご退場しないことも祈って、これからのガッチャマンの動向を見守っていきたい。