Lawless Area

誰に向けるでもなく情報をお届けするブログです

ラーメン二郎

私はブログに極力政治や宗教の話(特に宗教)を書かないようにしているのだが、本日はあえてそこに踏み込もうと思う。



先日、ラーメン二郎に行った。

ラーメン二郎といえば、一部のファンからカルト的な人気を誇るラーメン屋であるが、私にとってはスターバックスと並んで入り難い店である。

というのも、私は気の毒なほどにネットに毒されているため、注文時によく分からない呪文を唱えなければならず、失敗すると常連から2度と来るなと罵倒されるという情報を鵜呑みにしているからだ。

また、過去に2回行ったことがあるのだが、ただ美味しくない炭水化物の塊を、胃がもう止めてと懇願しているのに食べ続けたという地獄でしかない経験も、入り難さに一役買っていた。

そのようなことを友人に言うと、二郎には店舗差がある、マズイところは確かにマズイが、美味いところもちゃんとあると熱弁するではないか。

正直なところ、その友人は敬虔なジロリアンなので信じられない。しかし、もしかしたら本当にたまたまマズイ店に当たっていただけで、美味しいところもあるのかもしれない。

というか、アレが美味くなるなんてあり得るのだろうか。よくて普通止まりなのではないか。友人の言うことは本当なのか、どうにも気になって仕方が無い。

そこまで言うなら良いだろうということで、その友人を誘って彼が美味しいという店舗へとわざわざ行ったというわけである。



さて、久しぶりにやってきた二郎、しかも美味しい二郎というのだから、さぞ並んでいるはずだ。

そう覚悟して店の前まで行くと、並んで居たのは2人。昼時なのに2人である。

しかも、その店のツイートを検索したところ、「味が落ちている2度と行かない」というつぶやきを発見してしまったため、正直不安でしかなかった。



とりあえず大人しく並び、恐ろしいまでの回転の良さでそこまで待つことなく店内に入ったのだが、店内の異様な空気に戸惑った。私の知っている二郎と違う。

私が初めて行った二郎は、きたなトランで紹介されてもおかしくないような内装ではあったが、他は至って普通のラーメン屋だった。

次に行った二郎も、家族連れでも来られそうな、割とまったりとした雰囲気だった。

それがなんだ、今まで行っていたのは二郎だと錯覚していただけなのだろうか。まるで各々が二郎と真剣勝負をしているかのような異様な静けさに店内が包まれており、喋ったら殺されそうな雰囲気すらあるではないか。

そんな雰囲気に絶望し、もはや罰ゲームを受けているような気分になりながらラーメンを待つ間、コミュ障が時間を潰すがごとくそばに置いてあるものをひたすら読む作業に移る私。

そんな私の様子を気にすることなく店員さんが、「(ニンニク、どうする?)」と目で訴えてくる。実際は確かちゃんと聞かれた気がするが、もはや記憶が曖昧である。

そんなただならぬ雰囲気ではあったが、満を持して目の前にやって来たラーメンは、一見すると私が今まで食べたものと別段変わったところがなかった。本当に美味しいのだろうか?

一口啜ってみる。二郎だ。二口啜ってみる。二郎だ。チャーシューを食べてみる。二郎じゃない!

ということで、味や何やらは大した感動も無かったのだが、チャーシューに関してだけ言えば確かに今までの二郎とは一線を画していた。

とはいえ、やはりそれを差し引いてもあの小麦粉を適当にこねた感じの麺と、別段突き抜けていないスープ。たまに三角コーナー行きなんじゃないか?と思うような切れ端の入った野菜をもってして「美味い!!」とはなるはずもなく。

お腹は膨れたが、色々な意味でお腹いっぱいになったので、また当分行かなくていいなと思った次第である。