世紀末オカルト学院(総評)
さて、チビチビとではあるが、前期アニメの総評第2弾として世紀末オカルト学院、通称オカ学についての感想を書いていこうと思う。
この作品はオカルトをテーマに扱っており、ジャンルで言うとストーリー重視の作品だと思う。
話の流れとしては、
- オカルト専門の学校を経営している父が死ぬ
- 娘であるマヤが跡を継ぎ、父の死とノストラダムスの鍵が関係することを知る
- そんな中、未来からノストラダムスの鍵を探しに来た文明と出会う
- マヤは父を殺した犯人を、文明は未来を救うため、ノストラダムスの鍵を協力して探すことにする
という非常に解りやすい構成となっている。
この作品を通して見て良いと思った点は、まずゴールが解りやすかった事である。
最近は何をどうしたいのかがわからないまま物語が進行するタイプのものがあるが、私としてはやはり「これこれこういう目的で主人公達は行動しています」と明示してくれた方が見やすい。
これは恐らく、私が歳を取ったせいなのだろう。まさかアニメで歳を取ったと感じさせられるとは・・・。
次に、テーマがオカルトということで何となく全体的に暗い印象を受けがちだが、要所要所で織り込まれたシュールな笑いによって飽きを感じさせなかったように思える。
その笑いを織り込むスパンも丁度良く、おかげでテンポがサクサクとしていて見やすい印象を受けた。
そして最後に、メインの登場人物すべてを上手く活かしていたなあと。
ヒロインのマヤだけでなく、クラスメイトの亜美やこずえ、JKやスマイルに教頭や美風etc...
一人も漏らすことなく、それぞれにきちんと活躍の場を与え、最終回に向けて「こいつはこんな奴だったのか!」という意外性までもたらしてくれたのには感服した。
といった感じでかなりべた褒めしたが、勿論悪かったところもある。
特に、話数の関係か、説明不足だったところが多々あったのが非常に残念だった。
例えば、そもそもあの宇宙人は何なのか、文明に力があったのは何故なのか、オカルトとは一体何なのか等々・・・
見ていた方は、疑問に思った点が色々あったのではないだろうか。
もしかしたら私が覚えていないだけで説明されていた部分もあるかもしれないが、それでも全部を十分に説明し尽くしていたとは思えない。
といった具合に、いつも通りただでは褒めないという捻くれた感じを出したが、決して悪い作品ではなかったように思える。
内容自体も無難にまとめていたと思うし、長さも丁度良かった。
視聴者の予想を良い意味で裏切るような展開も多々あったし、優等生的なアニメだったのではないだろうか。
決して後世に語り継がれるような作品ではないものの、「うわー、見て損した!」とはならないぐらいには良作なので、まだ見ていない方は是非とも見てみて欲しい。
1話見ての点数:75点
全話見ての点数:80点