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ジュラシック・ワールド MX4D(ネタバレあり)

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いつだったかのテレビでたまたま見た「MX4D」なるもの。

映画を観ている最中に、座席が動いたり、振動が伝わってきたり、水しぶきが飛んできたりと、まるでアトラクションのような設備となっているらしい。そしてもちろん3D。

なるほど、ディズニーランドにあった「スターツアーズ」みたいな感じか。とかなり興味をそそられたのだが、調べてみると通常鑑賞料金に加えて、1000円かかるというではないか。

正直ちょっと高い気もしたが、何事も経験だということと、丁度観たかった「ジュラシック・ワールド」がやっていたこともあり、ちょっと前に友人を誘って観に行ってきた。



まず、実際に専用の劇場に入った瞬間に感じたことは、そこまで広くはないということと、「何か臭い・・・」ということ。

なんというかこう、道端に生えていた雑草をすりつぶして川の水に混ぜたあと、瓶に入れて蓋を閉めずに外に一週間放って置いた後のような、そんな臭いがするのだ。

若干の不安が生じるとともに、まさか臭いのネタバレを最初に食らうとは思わなかったが、そこは気を取り直してワクワクしながら席につく私。

と、しばらくしてまた別の臭いがしてくるではないか。

なんというかこう、一生懸命部活の練習をしたあとすぐに靴下を履き、そのまま運動靴を履いてランニングに突入する、という事を毎日繰り返している人の運動靴を嗅いだ、そんな臭いがするのだ。

嘘だろ・・・恐竜の世界ってどんだけ臭いんだよ・・・と恐れおののいていたのだが、良く考えるとまだ映画は始まっていない。

では原因は一体なんなのだと周囲を見渡すと、すぐ隣に座ってきた子供、その子供の足がどうやら尋常じゃなく臭かったらしい。少年よ、強く生きてくれ。



そんな臭いのトラブルに見舞われているうちに、やっと本編が始まったようである。冒頭、船に乗るシーンだったか海の景色だったかから始まるのだが、座席が揺れている!揺れているのだ!!

凄い!凄いぞMX4D!!

その後も恐竜が歩いているシーンではその振動が伝わってくるし、(多分)主人公であるオーウェンが車の冷却水だか油だかを体に被ったところでは、同じように顔に水がかかってくるし、ザックが吹っ飛ばされて木か何かに背中を打ち付けたところでは同じように背中に衝撃が走るしでもう大興奮。

このようにアトラクションとしてもかなり優秀だったMX4Dだが、それに加えて映画が面白いとなるともう、相乗効果が大変なことになる。

私はもともと恐竜が好きな少年で、昔は恐竜展に行ったり、恐竜図鑑を買ってもらったり、ジュウレンジャーをウキウキで観たりといった、少年らしい子供だった(らしい)。

かなり幼少期のころだったので、今では恐竜の名前はほとんど覚えておらず、有名どころの恐竜しか判別がつかなくなってしまってはいるものの、それでも恐竜が好きという気持ちには変わりはない。

そんな恐竜好きという事を抜きにしても、この映画は素晴らしい出来だったと思うのだ。



話としては単純で、恐竜の遺伝子から現代に蘇らせたんだかなんだかで、数々の有名な恐竜をサファリパークのような感じで楽しむことができる施設が舞台。

そこで更なる集客を望んだ経営陣が、お客が興奮できるような「でかい!強そう!!格好いい!!」を体現したような新種「インドミナス・レックス」を開発する。

しかし案の定というか、人間に制御しきれるはずもなく、パーク内に新種が脱走、その強さを誇示するかのように、他の恐竜たちを次々と殺戮していく。

このままでは客にも被害が及ぶという事で、旧軍人、現職員のオーウェンや、管理者のクレア、施設に遊びに来ていたザックとグレイが奔走し、最終的に何とか生き延びて、レックスも何とかなったということでめでたしめでたし、といった内容だった。



確かに話自体はどストレートなのだが、とにかく魅せ方が上手かったと思う。

クレアは最初は典型的な利潤追求型の経営者で、恐竜のこと、働く職員のことはドライに考えていたのだが、数々のトラブルに見舞われ、いわゆる「良い人」になる。

オーウェンはthe・主人公といった感じで終始格好がよく、彼が飼育担当していた本来人に懐かないはずのラプトルとの絆は観ていて熱くなった。

そして何より恐竜たち。レックスにいたぶられた草食獣の痛ましい姿や、一度はレックス側についたラプトル達が、オーウェン達がピンチになった瞬間、絆を思い出したのかレックスに立ち向かっていくその姿。

そんでもって極めつけに「ああもうだめだ!!」というところで出てきたティラノサウルス!!

ご都合主義と言われればそれまでだが、恐竜の迫力、強さ、雄大さ、格好よさを余すところなく表現しつくした、そんな映画だったのではないだろうか。

観ていてハラハラするシーンも目白押しで、かなり満足のいく内容だった。

ジュラシック・パークは観たもののほとんど覚えておらず、そのほかの作品は観ていない私ですらこんな感じなので、シリーズを通して観ている人はぜひ観た方が良いと思う。そしてもちろん観ていない人にもお勧めしたい。



ちなみに、チケットを予約する時、2日前の0時からの予約開始ということで0時になりすぐに手続きをしたあと、すぐにどれくらい埋まったか確認したところ、5分くらいしか経っていなかったにもかかわらず残り10席もなかった。

ジュラシック・ワールド効果なのか、MX4Dが人気なのかはわからないが、利用しようと思っている方はかなり気合を入れて予約した方がいいかもしれない。