Lawless Area

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ラブライブ!The School Idol Movie(ネタバレあり)

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前回の更新から気付けば4カ月余りが経過していたわけだが、これは書かずにはいられないということで、本当に久しぶりにブログを更新する。

もはや定期的に見てくれる人もいなければ、コメントなんて一切ない当ブログではあるが、元々のコンセプトは「リアルで言えないような事を壁打ちのごとく書いていく」というものであった。

ここは基本に立ち返り、壁打ちのごとくつらつらとただ感想を述べていきたい。



アニメ2期が最終回を迎え、劇場版の公開を知ったとき、私の頭には2つの考えが浮かんだ。

1つはラブライブ優勝という実力を見込まれて、プロ入りをかけた大会に出るというもの。言い換えればμ’s存続ルート。

もう1つは最後にどでかい花火を打ち上げて、これで本当の本当に最後というもの。言い換えればμ’s解散ルート。

自分の願望からいえば、もちろん前者ではあるが、正直あの流れから「やっぱり続けます」というのも締まらない。下手すりゃ冷めてしまいファンが減る恐れすらある。



では、実際のところどうだったかというと、結論からいえば後者。これで本当の本当に終わりという内容だった。

希役のくっすんこと楠田亜衣奈さんが、「観てほしいけど観てほしくない」といった内容のツイートをしていたことから、「ああ、多分アニメは本当にこれで最後なんだな」と思っていたが、それでもかなりの喪失感が観終わったあと襲ってきたものである。

細かい部分は実際に観てほしいし、挙げていくとただ単にシーンの回想で終わってしまうので、ざっくりとした感想だけを言うと、ファンが観たいものをなるべく入れて、かつ、綺麗に締めくくったかなという印象を受けた。

正直なところ、アニメ2期でμ’s解散問題という大きな問題を取り上げ、彼女たちの葛藤を丁寧に描き、最後は全員が納得する形で幕を閉じていたわけで、劇場版は言ってしまえば“蛇足”である。

あそこから話を膨らませるのは結構難しく、どうするのだろうかと思っていたのだが、良い形でアニメにおけるμ’sを締めくくることができたのではないだろうか。



全体のストーリーとしては、結構雑というか、ツッコミどころが多い。

例えば、序盤でのμ’sがニューヨークでライブをする理由付けはまあ納得できたのだが、結果を出さなければならないという状況にもかかわらず、ライブ前の緊張感や、現地のテレビだったか特集だったかの描写、現地の人の反応などは一切なく、ただライブシーンだけが流れて帰国というのはちょっとあっさりしすぎなようにも思える。

他にも、帰国してから一気に有名人になって外も満足に歩けないという描写があったかと思えば、最後の方では普通に外出していたり、全国のスクールアイドルみんなで歌おう!という割にはみんなμ’sの「ばっくだんさぁ〜」みたいになっていたり(これに関してはμ’sメインの映画なので仕方ないといえば仕方ないが)。



ただ、ラブライブのアニメはストーリーが壊滅的でなければあまり気にする必要はないというか、そこに比重を置いて観てはいけないと個人的には思う。

もちろん話が支離滅裂かつ、つまらないというわけではない。日常パートやギャグパートと、シリアスなパートとでバランスが取れているし、全体的な流れでいえば1期も2期も悪くない出来だった。

とはいえ、ラブライブのアニメは緻密に作りこまれたストーリーがメインなのではなく、あくまでもメインはμ’s。彼女たちがいかにキラキラと輝き、見る者を魅了できるか。その描写にこそ力が注がれているのではないか。

そういった視点で見れば、冒頭のニューヨークでのシーンでは彼女たちが海外に行くことで、日常の可愛らしいシーンに加え、今まで見ることのなかった新たな一面などが垣間見えたし、新曲も1年、2年、3年という新しいユニットに歌わせることで新鮮さがあった。

A-RISEとの絡みも多く、かつてのラスボスかつライバルと手を取り合い、更には、全国のスクールアイドルを巻き込んでのイベントというのも、最後にどでかい花火を打ち上げた感が出ていてとても良かったと思う。

まさにこの映画は、“ファンのための映画”といっていいだろう。



今回の映画を受けて、ラブライブ!μ’s編は他のコンテンツについても収束していくのかもしれない。

特に、声優さん達によるライブは、下手をすれば来年でファイナルとなる恐れもある。中の人は忙しくなってきていてスケジュールを押さえるのが大変そうだし、体力的にもとっくに限界を迎えていそうだし。

それでも、ラブライブ!というコンテンツそれ自体はなくならないだろう。

この映画で改めて思ったが、やはり時間が限られているからこそ、終わりがあるからこそ彼女たちは一層輝くし、我々も一生懸命楽しむことができるのだと思う。

アニメが続かないであろうことは本当に残念だが、こういう結末を描き切ったことは、素晴らしかったし英断であった。

いつまでμ’sが活躍し続けられるのかはわからないが、最後までこのコンテンツを楽しんでいこうと、そう思わせてくれる映画だった。



ちなみに、作中に出てくる謎の女性シンガーは、未来の穂乃果だったような気がする。

髪の色や目の色が(確か)同じであったし、穂乃果の過去を知っていたし、穂乃果が何に悩み、どうすればいいのかも知っているようだったし・・・

彼女の存在も実はツッコミどころが満載ではあるが、気にしたら負けで、穂乃果の中の深層意識とかそんな感じで適当に解釈することにした。