Lawless Area

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パイナップルラーメン


いつぞやの「有吉くんの正直さんぽ」の放送で、西荻窪駅前にて悪ふざけをしているラーメン屋に立ち寄るという回があった。

店に入った一行が頼んだのは、パイナップルのエキスが入り、盛り付けの仕上げにパイナップルが数個乗っけられるというラーメン。まるでよくある「アニメのヒロインが主人公のために作った料理」かのようなラーメンである。

アニメの展開だと、食べた結果として「見た目通りのマズさ」か、「見た目に反して奇跡的に美味しい」かの2パターンしかないことになるが、有吉氏が下した判定は後者だった。

有吉氏といえば、歯に衣着せぬ発言がお茶の間の共感を得て、ルー大柴も霞むほどの再ブレイクを果たした芸人さんである。

そんな彼が美味しいというのだから、本当に美味しいのかもしれないと思う反面、彼もやはりテレビで飯を食べている人間なので、テレビ的なコメントを強制されている可能性も僅かながらに残されている。

とはいえ、普段の私は出無精レベルがカンストしているような人間なので、まあ、機会があったら…程度で流してしまい、そのまま忘れていただろう。

しかし何故かはわからないが、このラーメンだけはどうしても確認したい衝動に駆られたため、先日わざわざこのラーメンを食べるためだけに西荻窪に行って来た。もしかしたら期間限定だった「カカカカカオ」という、パパパパパフィーを彷彿とさせる、チョコレート風味の坦々麺に後押しされたのかもしれない。



というわけで、まだギリギリ昼時かという時間に西荻窪に着き、さぞ並んでいるのだろうと若干憂鬱になりながら店の前まで行くと、誰もいない。

まさかの臨時休業かと一瞬ゾッとしたが、普通に営業しており中には客が1人だけいる状態だった。

この状況を見て、それでも有吉氏が美味しいと言ったのだからそうなのだろう、と信じ続けられる人はむしろ変な壺等を買わせられる才能があるので注意が必要だろう。

もちろん私は人を見たらまず泥棒と思うタイプなので、「いい笑い話のネタができたな」とお笑いかぶれの鬱陶しい素人のようなことを内心考えていた。



このような店の状況からマズイと確信した私は、怖いもの見たさとせっかく来たからという理由で後に引くことなく「海老塩パイナップルラーメン」と「カカカカカオ」を注文したわけだが、結論から言うと何故か美味しかった。



パイナップルラーメンの方は、海老とパイナップルが銀婚式を迎えたのではないかというぐらい息がピッタリだったし、カカオの方もチョコと坦々麺が肩を組みながらこっちを見ている、そんな感覚を味わわせてくれるのだ。

特にパイナップルの方は、調子に乗って普段しない味玉(パイナップルエキスに漬け込んだもの)まで頼んでしまったのだが、「いやマズイじゃん!笑」ができず非常に歯痒い思いをしたものである。

ただ、カカオの方は1杯食べると少しくどいかなと思わなくもなかったので、2、3人でつつくぐらいが丁度いいかもしれない。実質的に板チョコ1枚を食べながら担々麺を食べている事になるので、当たり前といえば当たり前だろう。

とはいえ、やはりお世辞抜きに美味しいし、ネタにもなるという1杯で2度美味しいお店なので、単純に興味がある人や、私みたいに年中ブログのネタを探している可哀想な人には特にオススメのお店だった。



なお、関係ないが店名とメニューをを確認するために、「ぱぱぱぱ」まで入力したら、検索候補に「パパパパーンの歌」というものが出て来て、それがあのゼクシィのCMで流れていた歌のタイトルだったなんて意外な発見もあったので、個人的には1杯で3度美味しいおみせだった。