勇者ヨシヒコと魔王の城(ネタバレあり)
あれはいつだっただろうか。
ネットで「何かドラクエっぽいのが実写ドラマ化されるみたい」と話題になり、へー面白そうなことするなーなんて思ったのは。
あれから大体1年くらい経っていたらしいが、この秋からこのドラマの2期がやるらしい。というか今日やる。
当時はちょっと面白そうだとは思ったものの、気付けばその存在を忘れてしまっていたわけだが、何故その時リアルタイムで見ていなかったのか!
これ、見てみたらかなり面白かったのだ。
全話見終わり振り返ってみると、1話で必ず1回は爆笑していた気がする。
話の内容としては、本当にドラクエそのもので、山田孝之が演じる勇者である主人公のヨシヒコが、仲間とともに魔王を倒す旅に出るというもの。
RPGを1度でもやったことがあるならば、あれがそのままドラマとして表現されているといえば分かると思う。
ただし!
OPで「予算の少ない冒険活劇」と出ているように、ひじょーにショボいししょうもない。
出てくるモンスターはハリボテだし、基本的にそこら辺の野山を歩いていて、武器や装備が豪華とかそういうこともないし。
また、ストーリーも伏線がしっかりと練られていて、ハラハラドキドキ、息つく暇もないという感じでもない。
そう、あれはもはやドラマというよりはコントに近いと言っても過言ではないだろう。
ただ、コンスタントに挟まれる笑いの部分が自分に合っていれば、それはもう涙を流しながらゲラゲラ笑い、よく分からない満足感に包まれること間違いなしである。
それもこれも、演出が良いのはもちろんそうなのだが、演者さん達の演技力に支えられている部分が大きいのではないかと個人的には思っている。
山田孝之のあの真面目すぎてどこかずれている演技や、宅麻伸の男らしくも若干アホっぽい演技、木南晴夏のはっきりしすぎていて容赦のない演技に、ムロツヨシの絶妙ないやらしさ。
それぞれが上手く絡み合っていて、下手をすればスベってしまうような掛け合いも、安定した笑いに変えていたように思える。
もちろんそうはいっても、全部が全部面白いわけではないし、若干狙いすぎているなと感じた場面もある。
また、このドラマは大人が真剣にわるふざけしているような作品なので、「これはちょっと適当すぎるんじゃないの?」と眉をひそめてしまうこともあるだろう。
ただ、それよりも笑ってしまう部分が多かったり、メインである各キャラクターを「愛すべきバカ」として愛しく思えるようであれば、きっと最後まで楽しく見られるのではないだろうか。
かく言う私はここまでべた褒めしてきたことからもわかる通り、完全に笑いのツボを刺激されまくって腑抜けになってしまっているので、今日からの2期が非常に楽しみで仕方が無い。
1期同様か、それ以上のクオリティを保っていただければ、恐らく大好きなドラマカテゴリーに名を連ねるようになると思う。
ちなみに、見終わってからメイキングを見て、益々この作品が好きになった。