Lawless Area

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トイ・ストーリー3を見た(ネタバレあり)


私はこのシリーズ、1、2とも見ており、公開当初もちろん興味はあったのだが、なにやら涙なくして観る事ができないと聞いたため劇場に行くのは見送ることにした。

男は・・・人前で泣くもんじゃあねえからな・・・。

実際はこんなかっこいい感じの理由ではなく、流石に1人でこれを観に行く勇気がなかったからだがそこは気にしたら負けである。安定のぼっち!



さて、というわけで号泣必至であるこの映画、年を重ねるごとに涙腺がバカになってきている私としては、是非1人で観たいところ。1人になる時を見計らって一気に観る事に成功した。ちなみに、今日は丁度1がテレビで放送されてたね。

物語としては確かシリーズ1、2と同様に、冒頭でおもちゃたちの楽しそうなご様子がお送りされ、今回の場合はアンディが大学生になるという事で、おもちゃたちの今後の身の振り方が問題となっていた。

で、ここからまずは捨てられる捨てられない問答が始まり、舞台を託児所に移して一波乱あった後、今度はアンディの元へと帰るにはどうすれば良いかという話に。

物語はまさに佳境を向かえ、あとは恐らく大団円に向かって一直線といった感じだろうというところでふと気付く。


「あれ・・・?これ・・・泣けるシーンあるか?」


そう、もうあと残りわずかとなっているにもかかわらず、いっこうに涙が出る気配がないのだ。

ああ、これはあれだ。期待しすぎたせいでハードルが上がっていたんだ、やっぱり事前に情報が少しでも入ってしまうのは良くないな。

なんて思いながら事の成り行きを見守っていたのだが、気付いたらドバドバと涙が出てきていた。トニオさんの店のミネラルウォーターを飲んだ億泰並に。


ん・・・?


そうなのだ、気を抜いた途端きてしまったのだ。

流石観た人のほとんどが「あれはヤバイ・・・」と言っていただけの事はある。舐めてましたごめんなさい。

最後の最後、アンディが引っ越す際におもちゃたちと別れる決心をし、知人(?)であるおもちゃを大切にする女の子、ボニーにおもちゃをあげ、一緒に遊ぶシーン。

あの演出は卑怯だ。

おもちゃが動くことを知らないアンディが、ちゃんとそれぞれのおもちゃの良さを知っていたり、ずっと遊んで欲しかったおもちゃたちが最後にまた遊んでもらえたり。

そして何より、本来であればアンディと一緒に行けたはずのウッディが、みんなと一緒に居ることを選び、そこにアンディの「ウッディの1番凄いところは、友達を見捨てないってとこ。絶対に。」のあのセリフ。

ここで泣かなくていつ泣くか、今でしょ!(某予備校CM風)



ということで、まんまと泣かされてしまったわけだが、この作品、やはり夢があっていいなあと改めて思った。

恐らく誰もが幼少の頃は何かしらのおもちゃで遊んだことがあり、そのおもちゃがもしも意思を持って自分の知らないところで動いていたら・・・、うん、なんとも素敵ではないか。

また、そうやって自分もおもちゃで遊んだ経験があるからこそ、成長にするに従って遊ばなくなり、遂には物置などにしまおうとしてしまうアンディと、そのおもちゃたちの気持ちを自分に当てはめて観た人も多かったのではないだろうか。

そしてなにより、シリーズを通してみていた人なら最後のシーンは尚更感情移入しやすかったと思う。

多少ご都合主義的なところはあるが、だからこそ嫌な気持ちにはならないし、誰も傷つかないあの作風は観ている人をきっと温かい気持ちにしてくれるだろう。

私個人としてはフルCGアニメ映画はあまり得意ではないのだが、このシリーズに関しては全然気にならなかったのも絶賛できる要因かもしれない。

とにもかくにも、日々の生活に疲れていたり、心が冷え切っているような人に特に勧めたくなるような、そんな作品だった。