Lawless Area

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キングオブコント2011 2700のネタ


私は結構お笑いが好きなので、テレビでバラエティ番組を比較的良く見ているのだが、このキングオブコントに関しては毎年さほど期待していない。

事実、今年のキングオブコントがいつあるのかも知らなかったし、そのせいで見逃してしまったのだが悔しさを全く感じなかった。

しかし、なにやら今年のキングオブコントは一味違ったのか、ネットで2700の「キリンスマッシュ」というネタが話題に上がっているではないか。

ということでそのネタを見てみたのだが、その2700のネタに絡めてコントについて思うところがあったので述べていこうと思う。



まず、結論から言うと2700のネタは個人的には全く面白くなかった。

導入の「一体これは何だ?」と引きつけてから、「ああ、賭けみたいなことか」と見ていくうちに明らかになっていく感じは分かりやすくて良かったとは思う。

しかし、3回連続で失敗し、最後にもう1度チャンスが与えらそうな感じに期待させてからのすかしというのは、ほとんどの人が見ていて予想でき意外性に欠けていたのではないだろうか。

また、私はどうにも動きと被り物に頼っているというか、誤魔化しているという印象を受けてしまい、全くもって受け入れることができなかった。



そもそも、私はこれをコントと呼んで良いのかがわからない。

私の頭に思い浮かべる「コント」というものは、まず大枠に「学校」や「病院」等舞台が設定されていて、その中である特定の登場人物になりきった演者が通常では考えられないような事をやり、それにツッコむことで笑いを生み出すものをいう。

例えば、今もやっている番組でいえば「志村軒」が、終わってしまった番組でいえば「笑う犬シリーズ」や「ダウンタウンのごっつええ感じ」などがこれにあたるものと思われる。



その点、2700のネタは舞台がなんなのか見えてこないし、登場人物も動物なのか人間なのかが曖昧である。

また、片方がやる動作をもう片方が見ているだけなので、2人が何か掛け合いをするということもなく、というかそもそも一切言葉を発していない。

こうなるとコントというよりは、教育テレビ等でやっている「ちょっと変わったアニメーション」と捉えた方がまだしっくりくるような気がする。



とはいえ、この2700のコントを面白いと思った人もいるだろう。

もしかしたら、私の「これがコントというものだ」という考え方は、もう古いのかもしれない。

もしかしたら、今は2700のような全く別の角度から作られたネタもコントとして立派に成立しており、これを面白いと思える人は柔軟なのかもしれない。

しかし、それでも私はこのコントに対する考え方を変えられないだろうし、変える気もない。

例え同業者であるプロが高得点を与えていても、私にとってあの2700のネタは、どう考えてもしっかりと練られた上質なネタとは思えなかった。