荒川アンダー ザ ブリッジ 第13話(最終回)「13 BRIDGE」(ネタバレあり)
なるほど、前回で最終回の雰囲気が漂っていたのに後1話残っているという状況をどうするのかと思っていたら、今までチラチラ出てきていた名脇役たちにスポットをあてるのか。
と思ったらいつもの感じで始まり、リクの部屋にニノが泊まったとある朝、ニノの髪の毛がブロリーみたいになっていたことから散髪の話に。
そこにすかさずニノのストーカー星が現れ、散髪を断固反対。
かと思えば今度はどこからともなく村長が現れ、どうでも良いキューティクルの話をしだす。
? 今回は今まで触れて来なかったキャラクターにスポットを当てるんじゃないのか?と思っていたら、なるほどここにつながるのか。
ということで初絡み、ラストサムライというあだ名である彼は、ちょんまげ姿からも想像できる通り橋の下で美容師というジョブスキルをもっていた。
そんな彼に対しこれまでの経験則上構えた態度をとっていたリク、よくよく話してみると
「思ったより普通の人なんだな」
という結論に達したようだが、容貌、口調、総て普通じゃありません。
やはりリクも普通の基準があいまいになってきてしまっているということか。
ああ、でも散髪は普通にはさみでするらしい。
・・・・・・・・・・・・。
結局・・・、結局刀で切ってたのね・・・。
お次はこれまたチラチラとしか出ていなかった、子供が見かけたらトラウマになりそうな鳥頭と、蜂のコスプレのようなものをしている色っぽいがどこかおかしい女性とのカップル。
その名もビリーとジャクリーン。
この2人に関して分かったことは、不倫関係だったということと、どっちもアホだということだけだった。
冒頭でスポットを当てるといっていたにもかかわらず、登場時間約2分弱。
あれなのかな、スタッフはこの2人余り好きじゃないのかな。
さて、こうして結局名脇役のショートストーリーはAパートのみとなり、舞台は変わってリク学校。
外を歩く親子の会話から、遊園地に行きたいと言い出す鉄人兄弟。
そんな2人に連れて行ってやると、もはや父性を感じさせるようなことを言うリクだったが、研究所が余程トラウマになっているらしく彼らは外に出たがらない。
そこですかさず「じゃあ遊園地を作ってやる」って、忘れてたけどリクはやっぱりお金持ちというかやり手だったんだな。
しかし、結局リクも行ったことがなかったらしく、煮詰まること3日。
荒川の住人が代わりに作ってくれたということで、やってきました「かぱちゃんランド」。
かぱちゃんランド、名前からして嫌な予感しかしないわけだが、案の定マスコットキャラクター(中の人:村長)は何というか死の臭いが漂っていた。
タダでさえ熱いきぐるみの上から、更にもう一着きぐるみを被るとなると、まあそうなるよね。
そんな気持ちの悪い村長をボコボコにし(一生懸命やってるのにボコボコはちょっと酷い気もする)、お次はメリーゴーランド。
規模は小さいがディティールはしっかりしているよう、と思ったらそりゃしっかりもするわ、本物の馬使ってたらさ。
はい次、今度は3Dシアターというもう名前だけでオチが読めそうなアトラクションを体感することに。
うん、確かに3Dだったが当然である。だって現実の人間がやっているんだから。
こうして総て怪しいアトラクションしかないという現状を受け、危険な臭いを察知したリクはもう帰ろうと提案。
しかし子供達は遊び足りないらしく、最後にメインである一番危なそうな絶叫マシンに行くことに。
アイアンメイデン・・・
まあ絶叫することは確実だろうが、どちらかというと断末魔に近い叫び声を上げることになると思う。
こうして終始微妙なアトラクションしかなかったわけだが、アミューズメントパークで遊んだ後の余韻というか、なんだか最後は良い雰囲気というかほっこりした感じに。
そのまま良い最終回になりそうな感じだが、最後にパレードが残ってるんですって。
先頭の女性陣は確かに綺麗だった。
橋の下で出来る精一杯のことをやっている感じがしてとても良かったと思う。
でも後から続くきぐるみたちはダメだ。
彼ら自分で懐中電灯の光を顔に当てるというライトアップ方法をとっており、パレードというよりホラーアトラクションみたいな感じになってしまっていた。
という感じで、最終回っぽいんだか違うんだかわからない、いつも通りな感じで終わったわけだが、収束させる気がなかったのは当然である。
というのも、どうやら2期をやることが決定していたようで、最後に良くわからないキャラクターが出てきたりもしていたわけで。
なので終わらせ方としては決して良くまとまっていたという感じはしなかったが、この作品は最初から最後まで各話最低でも1回は笑わせてくれた、とても楽しい作品だったように思う。
現実にはあり得ないキャラクター達によって、現実離れした出来事が繰り広げられ、まさにギャグアニメの王道といった感じだった。
良く言えば安定しており、悪く言えば変化がなかったこの作品。
最初の1話を見て面白いと感じたならば、最後まで失速することなく楽しませてくれると思うので、まだ見ていない人はとりあえず1話だけ見てみて欲しい。