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いちばんうしろの大魔王 第12話(最終回)「おしまいは完璧?」(ネタバレあり)


余りの超展開に付いて行けず、前回どこで終わったかももはや覚えていなかったわけだが、どうやら神を殺しに行く阿九斗とそれを止めるブレイブことヒロシという構図で終わっていたらしい。

普通に考えれば対魔王のために作られた兵器なわけだから、ブレイブが勝ち魔王は倒され終了、となるはずである。

が、阿九斗はヒロシがブレイブだと分かっていたらしく、ヒロシが躊躇うことを予想し正面突破を試みるというある意味魔王らしい戦術を展開。

案の定予想通りの結果となり、ヒロシは結局ただのかませ犬みたいになってフェードアウトしていった。


次、望一郎。

けーなを連れなんだかんだ御託を並べていたが、結局のところ未来(望一郎にとっては過去)に別れてしまった恋人らしき自動率のためという完全なる私情で動いていたらしい。

こうして望一郎の薄っぺらさが露呈したところで、もはやチート級の強さを手に入れている阿九斗が颯爽と現れラストバトルへ。

1、2話前ではあれだけ苦戦していたはずなのに、何故か圧倒的な強さを見せつけあっけなく勝敗がついてしまった。

というか「マナスクリーンに虚像を投影した」ってだたの影分身だってばよ。


こうしてラスボスっぽかった望一郎をあっさり破り、いよいよ神という名のシステムを破壊しようとするもそれを守っている機械人形的な巫女の抵抗により建物が崩壊。

そこからラピュタ的なものが空中に浮き出し、その上にはこの木何の木気になる木。

どうやらこれが神という名のシステムらしい。もう「あ、そうですか」以外の感想がもてない。

その天空の城ならぬ天空の神木に阿九斗はピーターハウゼンとともに乗り込み、システムを中枢から破壊だかのっとるだかしようとする。

いつの間にかピーターハウゼンも善良であろうとするかのように振舞っていることに若干の違和感を覚えたが、神側の抵抗によりバッドエンドの匂いがするも、結局最後はけーなの自動率による力によって無理やり丸く収められてしまい、もう色々と考えることを止めた。


で、こうしてこの最後のごちゃごちゃした展開も収束をみせ、周りの様子をみてみるとどうやら誰も阿九斗が魔王だったことを覚えていないよう。

これもまたけーなの能力によるもので、人の記憶が少し書き換えられたからなのだが随分便利な能力ですことね。

で、しかも周りの力のある人というか親しい人だけはその効果から逃れたと。

つまりは日常エンドなわけだが、完全に力技だなこの終わらせ方は。



さて、こうして置いてきぼりをくらったまま終わってしまったこの作品。

通してみた感想としては非常にもったいなかったなあと。

なんだか毎回のように言っていた気もするが、「純朴な青年がある日突然魔王と宣告されたことにより色々なトラブルが発生する」という切り口は面白かったわけで。

その設定を上手く生かし、その運命から逃れるために奮闘するも空回り、周りの人からも誤解されどうも上手くいかないというギャグの要素を強調していれば、もう少し違ったアニメになっていたような気がする。

その上で、段々とその頑張りが実を結んでいき、初め敵視していたヒロイン達が段々と阿九斗に惹かれていく→ハーレムエンド。

だったら個人的には最高だった。

別にシリアスな要素を入れるなとは言わないが、変に凝って宗教だのシステムだの未来だのを持ち出さずに、「結局魔王という運命からは逃れられないのか?」とか「ヒロイン達とは所詮相容れないのか?」とかそういうちょっとハラハラする演出に止めておけば良かったような・・・

今後製作者側は原作があるものをアニメ化する際、ちゃんと尺を考えて作って欲しいものである。

と、いうことで、「おしまいは完璧?」←いいえ、というか全体的に残念でした。