Angel Beats! 第12話「Knockin' on heaven's door」(ネタバレあり)
前回、音無の熱の入った、その名の通り音の無い演説が皆に通じたのか、彼の考えに賛同する人も結構いたらしい。
尺の都合上一気に大量に消す必要があったからという感も否めないが、そんな中でひさ子と音無のやり取りは中々良い演出だったと思う。
ひさ子「次もバンドやるよ」
音無「ああ、きっとまた好きになる」
ひさ子「うん、じゃあな」
良いやり取りだなあ・・・ここだけ聞くと恋人同士のようだなあ・・・って消えた!?
大人の都合とはいえ、こんな雑にひさ子達を消すなよえぐ過ぎる(笑)
こうしてあっさりとSSSのメンバーが消え、残すは主要メンバーのみとなったところで間髪いれずに影による襲撃が。
追われるように外に出てみると、校庭にはうじゃうじゃと大量の影。
流石に音無、日向、直井の3人ではさばききれず、そろそろかなと思っていたところに案の定増援が現れる。
で、結局何だかんだいって主要メンバー全員が変な影を倒しに集まり、更に山篭りしていてすっかり存在感が無くなった松下五段が、激痩せという新たなキャラ立ちを果たして帰ってくる。
一方、前回単独特攻という死亡フラグを立て、一人ギルド内を探索するゆり。
ここにも影が出現し、武器の残弾が少なくなったところで、もしかしたら10話ぶりぐらいになるんじゃないかというぐらいの懐かしいキャラ、ギルドのチャーさんが亡霊のように現れる。
そしてゆりに武器を託し、これまた雑に消える。
ここまで流れ作業のように消えられるとなんだか少し寂しくなるから不思議である。
こうして消え方はどうであれ、皆が納得し前に進む中、ゆりだけが未だ過去から抜け出せないままでいる。
と、遂にゆりも影に襲われてしまい、舞台は変わって教室へ。
まさかこの時間の無い終盤にきて、NPC化してしまったゆりの日常をやるとは・・・、どれだけの冒険心だよ。
しかし、どうやらただの日常というわけではないらしく、何かしらの違和感を覚えているゆり。
その違和感というか疑念は少しずつ大きくなっていき、授業中、それが確信に変わったらしくクラスメイトの前で突然演説を始める。
いやいや、これある意味偽者の世界だからいいけど、現実だったらただの痛い子だろうに。
これじゃあ完全にハル・・・
そして、何とか自分が何をしていたのか思い出すことができ、目を開けてみるとそこには音無たちの姿が。
なんだかどういうコンセプトの元各自動いていたのか忘れてしまったが、とりあえずゆりは影を消すために行動しており、音無たちは自分達の考えを一旦置いておいて、ゆりを助けに来たというふうに把握しておく。
で、先ほど音無達がほかのSSS主要メンバーにされたように、影を引き受けゆりだけを先に行かせる。
こうしてようやっとたどり着いた場所が「第二コンピュータ室」。
ドアを開けてみるとそこにいたのはSSSの中の黒幕、などではなく新キャラだった(CV.石田彰)。
彼は話を聞くにこの世界で“愛”が芽生えたら、それを排除するためにプログラミングされ今回の影の一件が起こっていたらしい。
ってまた“愛”か・・・。
物語の収拾つかなくなると出てくる便利ツール“愛”、今期で使われたのはもう2回目である(1回目は大魔王にて)。
段々話が変な展開になっていく中、遂に分かっていてやっているのかと疑いたくなるような流れに。
石田(仮)「ここまでたどり着いたあなたならば、その答えが導き出せるかもしれません」
ゆり「どういう意味よ」
石田(仮)「あなたの意思次第では、世界を改変できるという意味です」
ん?これってまさにハル・・・
その事実に、というかこの展開で自己のアイデンティティが崩壊しそうになったからなのか、突然笑い出すゆり。
「え・・・?」と、一瞬置いてきぼりをくらいそうになったが、すぐにゆりから「テッテレー」という効果音が聞こえてくるかのような「なんてことするわけないじゃない」発言が飛び出す。
いや、ゆりと石田(仮)しかいないこの状況で狂ったフリをする意味ないだろ、視聴者挑発してるんすか。
結局交渉は決裂し、部屋一面のPCに手当たり次第に鉛玉を叩き込むという、終わった後に「快、感・・・」とでもいいそうな行動を起こし、あれだけ執着していた神への復讐心も快感とともに消え去ってしまったのか、何故か満足しているゆり。
最後に妹、弟達と言葉を交わし、ついにゆりまでもがさようなら。
ん・・・?他の音無とか天使ちゃんとかはどうなったの?
と思ったら「見知らぬ、天井」、そこにはベッドに寝るゆりを囲む音無達の姿が・・・
私、今回で最終回だと思っていたら、まだ続きがあるらしい。
まあ、確かにあそこで終わっていたらある意味歴史に残るアニメになっていたわけで、いくらなんでも投げっぱなしにもほどがあると批判が続出すること必至だったに違いない。
次回、音無による感動の最終回が待っているようだが、私としてはむしろ終わったあとのネットの評価が気になるところである。