Lawless Area

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けいおん!! #7「お茶会!」(ネタバレあり)


予告にて澪が誰かに見られている気がするという、何だか猟奇的なにおいのする前振りのオチは髪の毛に値札がついていたからというあるあるネタだった。

自意識過剰説やさわちゃん犯人説、構ってくれないトンちゃんが背中に張り付いてる説と色々と浮上したものの、誰一人真面目に考えてあげていない辺り、この世界の平和さがうかがえる。

その流れで、澪のことをじぃーっと見ていたファンクラブの話になったのだが、「1期で前生徒会長の曽我部恵にまつわる話ってしたっけな?」と自分がけいおん!を見逃していた可能性があることに若干の焦りを覚えてしまった。

まあ、気持ちの悪い話で申し訳ないが実際はそんなことあるはずもなく、そのまま回想シーンへと突入。

普段物腰が柔らかで聡明というイメージのある恵が、実は澪ファンクラブの会員ナンバー1でしかも初代会長。

卒業を間近に控え寂しさの余り澪に付きまとうという、現実にあったら確実に警察沙汰orいじめの対象となるような話を、実に心温まるストーリーでお送りされていた。

そして、そんな変態的なポストを和が引き継がされており、よせばいいのになまじっか責任感が強いせいで何も出来ていないことに申し訳なさを覚えていたため、軽音部主催のファンクラブとのお茶会を企画する。

当然そういう面白そうな試みを反対するような人間が軽音部にいるはずもなく、ノリノリで準備を進める4人とそれについていく澪。

そして当日、ここからかなりシュールな展開が繰り広げられていた。


まずファンクラブ会員用のグッズ、澪の顔がなんというか何故その写真を選んだとツッコミたくなるような絶妙に変な顔を使用しておりシュール。

ファンクラブ会員が拍手で迎える中、俯いて登場する主役の澪。これまたシュール。

何故か結婚式のような進行によってものっそいでかいウエディングケーキが運ばれてきて、それを何故かあずにゃんと共同作業で入刀する澪&梓(白目)。シュール。

質問コーナーにて律と唯に遊ばれた上で、会員からの怒涛の質問攻めに真っ白になる澪、そんでもって17歳という若さで半生と断言された澪のスライドショーがバックで流され始める。嗚呼、シュール。

そして何故かそのスライドショーを見て段々「ああ、みんなとの思い出はどれもいいものばかりだなあ」的な感じになり、感極まったところで会員に向けて詩のプレゼントをする澪。

最初は嬉しそうな顔をしていた会員達が、澪の詩を聞いたとたん不安そうな顔になり、律が会員でも澪の境地にはたどり着けなかったかと言った横で変な顔をしていたあずにゃんという一連の流れもまたシュールだった。

まあ、こんな感じで終始シュールな展開だったのだが、最後に新曲を持ってきた辺り本命がこっちで後はおまけだったのではと思わずにはいられなかった。

ちなみに曲は私としては結構良かったんじゃないかと、これからの季節にぴったりな爽やかさがあったし。

シングルで出すのか、それともサントラに入れるのか、はたまたアルバムなんぞ作っちゃうのか、どちらにせよお金の匂いがプンプンしますね!



今回、澪のファンクラブの集いを見ていて思ったのは、私達キモヲタが参加しているファンクラブのイベントも、客観視するときっとああ見えるんだろうなあということである。

私は行った事がないのであくまで想像でしかないのだが(決して見栄を張っているわけではなく、単に度胸がないだけ)、あの一連の興味のない人から見ると意味のないことに、ファン達が熱狂する様。かなりリアルに描かれていたのではないだろうか。

特にあの冒頭で澪が放ったさぶい親父ギャグに爆笑しているシーンは、ファンだからこそ何でも許せて笑いのハードルがものすごく下がっている感じがよく表せていたように思える。

ヲタクしか見ていないアニメで、ヲタクの気持ち悪さをああも表すとは何たる皮肉だろうか。

私達に現実を突きつけて一体どうしたいというのか、などとかなり穿った見方をしてしまったわけだが、恐らくそんなことを感じ取ったのは私だけだろう。

別にだからといってつまらなかったわけでもなく、相変わらずみんな可愛かったので結局のところ何されても許せてしまうのだけど。

ああ、これがファンということか。私も気づかないうちに立派なけいおん厨というキモヲタになっていたようである。