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EREMENTAR GERAD 第18巻(ネタバレあり)


高校生だった当時、面白いと友達に勧められて買ったのがきっかけだったこの漫画も、とうとう終わりを向かえることとなった。

で、最後まで読んでみて抱いた感想は、無難。

女の子を武器にするという発想は斬新ではないにせよ、登場する女の子(エディルレイド)のビジュアルや性格を差別化することで十分漫画として成立しており私としては中々良かったと思っている。

また、ヒロインであるレヴェリー=メザーランス(通称レン)との出会いをきっかけに、主人公であるクード=ヴァン=ジルエット(通称クー)が所属していた空賊団を離れてゴールであるエディルガーデンに向けて旅を始めるのだが、その過程で2人の成長や絆が深まる様子を丁寧に描いていたのも良かったかと。

しかし、一方で散々引っ張った分期待が大きくなりすぎてしまい、エディルガーデンでの出来事は私にとって十分な満足感を得るには至らなかった。

ラスボスであるところのシアとの戦いも何だか微妙だったし、更に後ろに控えていたオルハとの戦いも何で戦っているのかといった感じだったし・・・

更に言うと、最後のエディルガーデンの崩壊に巻き込まれ、クーとレンの消息が分からなくなる→のちにヴォルシオーネ大陸にてそれらしき姿を確認という流れはかなりベタな終わらせ方だったように思える。これも無難たらしめた理由の一つである。


あと個人的に残念だったのがレンとクーとの関係だ。

出会った当初はレンが人間嫌いだったこともあってギクシャクしていたが、クーと旅をすることで次第に心を開いていくという描写は良かった。

だが、そこからもう一歩進んで欲しかったと思っている人も少なくないのではないだろうか。クーがレンに対して好意を抱いていたのは明らかであり、レンもまたクーを憎からず思っていたであろうことからも、更にそこから恋人関係にまで発展させても良かったと思う。

あー、でもそうすると物語の趣旨が変わってしまうのか。

私個人としては、レンとクーが初々しい感じでイチャイチャする描写にニヤニヤしたり、種族の差で悩んだりして欲しかった気もするのだが、そうするとただのギャルゲー的な展開でしかないな。なんと薄っぺらい思考回路のことよ。

でもまあ、レンからのアプローチを段階的に変えていくぐらいならやっても良かったとは思うけれども。せめて恥らうぐらいにまではいってもらいたかった。


まだ最初から通して読み直していないので忘れていたり勘違いしていることもあるとは思う。

それを念頭に置いて聞いてもらいたいのだが、この作品はどちらかというとストーリーよりもキャラ萌えの方が強いような気がした。

別につまらなかったわけではないのだが、出てくる女の子が魅力的だったという印象の方が強いもんで。

ブックオフで手にとってみて、レンという女の子に魅力を感じたのなら買う価値はあるのかなあと。


少し酷評気味ではあったものの、私はこの作品結構好きだったけどね。読むたびにリアクトしたくなるのはヲタクなら当然だろう。