Lawless Area

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芸人の美学

本日19時より嵐の冠番組であるVS嵐が2時間スペシャルで放送されていた。

この番組は嵐とゲストが大型ゲームに挑戦して得点を競うというもので、本来は土曜にやっているメレンゲのパクリっぽいバニラ気分の第2部に放送されていたものである。

それが今回ゴールデンに昇格するということで、2時間スペシャルと相成ったのだ。

過去にもスペシャルは何度かやっており、その際は嵐、アスリート、芸人の三チームで争っていたのだが、今回はアスリート⇒俳優にチェンジされていた。なんだか少し切ない。

その過去の対戦では、決勝に行くのは決まって嵐とアスリートで、芸人は外からガヤの仕事に徹するという形が出来上がっており、私はそれが芸人によって計算された美しい展開だと思っていた。

というのも、芸人というのは自分の番組においては何をやっても良いが、ゲストとして呼ばれた場合、空気を読み、場を盛り上げ、その番組や番組の持ち主を引き立てることに全力を注ぐ事が求められていると思うからである。

過去に出演した芸人チームは中堅どころが多かったため、全体的に本気になり過ぎず、本気になって勝ちに行こうとした脇田を上手くコントロールし、番組が丸く収まるように努めていたように見受けられた。

その点で今回のレッドシアターチームは最悪だった。



まず、最初のフォーリングパイプだが、流石ベテランのウッチャン。10ptという芸人として実においしく、今後につながる点数を叩きだしていた。結果次の金田がどんなに頑張ったところで、他に差をつける事もなく終わっていた。

次のピンボールランナーでも、川島の運動神経が無かったためか、はたまた指示が悪かったのか、余りいい成績を残せ無かった。ここまではいい感じだった。

次が確かクリフクライムだったと思うが、これが良くなかった。芸人の前の俳優チームが余りいい成績を残せなかったのを見ていたにもかかわらず、ガチンコで挑んでしまったのだ。特に亘は自衛隊の頃の訓練がフラッシュバックしてしまったのだろうか、と思うほどのテンションだった。ここで適度に手を抜いていれば決勝戦に嵐VS俳優という、非常に引きのある演出が出来たはずだ。

このあとのゲームはどのチームも似たり寄ったりの成績だったのだが、微妙に芸人チームがいい成績を叩き出していたため、結果的に1位芸人2位嵐で決勝戦を争うことになってしまったのである。

いやいやアサ、したり顔で何言ってるんだよ、これはお前の考えすぎであって、別に芸人が決勝行ったっていいだろ。芸人を素人が語るな気持ち悪い。と思う方もいるだろう。

そんな人の中で録画をされていた方は是非確かめて欲しい。ロッチのコカドによって決勝進出を決めた時のウッチャンの顔を。見事なまでの「やっちまた!」顔をしていた。クールポコも驚きである。

そう考えるとやはり芸人の立ち位置として、決勝に行くというのは間違っているという事になる。若手って怖い。

それだけでも最悪なのだが、決勝戦のローリングコインタワーで嵐に勝ち優勝してしまったのだから目も当てられない。ウッチャンの「まさかお前たちが勝つなんて」は本音だったのだろう。気の毒だった。



こんな感じで今回は番組終了後確実に反省会を開いたであろう内容だったが、各若手芸人の中でも更に明暗が別れていたような気がする。

まず、柳原可奈子は裏番組の都合で20時までというハンデがあったにもかかわらず、やる事やって去って行った。流石にレギュラーを多く抱えているだけのことはある。

ジャルジャル、ロッチ、はんにゃ、フルーツポンチもそれぞれに目立つ機会があり、特に今まで大したこと無いと思っていたジャルジャルと金田は多くの笑いを稼いでいたと思う。

福徳は要所要所のツッコミが秀逸だったし、後藤の水嶋ヒロを呼び捨てにするくだりも良かった。金田は俳優チームとの絡み方が面白く、嫌いだった気持ちが少し和らいだ。川島は知らん。

逆に最悪だったのは我が家としずるだ。

我が家は単純に見せ場が無かったというのもあるが、それをいうならロッチ中岡もそうなので理由にはならないだろう。唯一杉山だけがいじられていたが、他の二人は終始目立たなかった。

しずるの池田も同様で見せ場が無く終始目立たなかったのだが、一方で村上は最後に見せ場があったにもかかわらず真面目なコメントを言うという残念っぷりだった。後藤がそのあとできちんと仕事をしていた分、際立ってしまっていた。



芸人としてやってはいけない優勝をするだけでなく、その番組においてなんら仕事が出来ないというのは踏んだり蹴ったりである。特にしずるは猛省して欲しい。青春コントなんてしてる場合じゃないよホントに。

そしてなにより番組をこんな事を考えながら見ている自分が気持ち悪くてたまらない。こんなんだから外で通りすがりの人がU字工事の「ごめんねごめんね」の真似をしているのを聞くと、ニュアンスの違いが気になってイライラしてしまうのだ。

番組を見ながらの芸人の分析もいいが、自分のこれまでの人生を詳細に分析し、改善していく事こそ今の私に一番必要なことなのではないだろうか。

なんてこと考えながら、今日もまたゲームをするのだ。ニート万歳。