バッティングセンター
先日、友人に連れられバッティングセンターなるものに行った。
言われるがままに打席に立ち、言われるがままにバットを振ったが当たったのは一回。
あの待った無しの投球は、まるで男の独りよがりな夜の何某に似ているとぶつぶつぼやきながら打席を後にする私。
悔しさの余り初めて来た事を強調したが、負け犬の遠吠えにしか聞こえなかったのは言うまでもない。
そして後日、その事をネタにからかわれる私。
「バッティングセンターに行ったことないなんてありえないよな」
「父親に連れて行ってもらったりするだろ」
口々に私を“非常識”であると罵る友人たち。
だが待って欲しい。
本当に私はおかしいのだろうか。
もし仮に世間一般でバッティングセンターに行く事が当たり前だったとしよう。
その場合、バッティングセンターはそれなりに繁盛するはずで、ちょっと探せば必ず見つかるぐらいの店舗数があるはずである。
一都市に一つも夢ではない。
しかし、実際はというとそんなこともなく、わざわざ車や電車で移動して行かなければならないぐらいの規模なのだ。
ちなみに私の住んでいる市には無かった。
そこでの反論として「田舎だからだ」と言う方がいるかと思うが、それなりに大きく栄えているので田舎ではない、と思いたい。(急行止まるし)
つまり何が言いたいのかというと、バッティングセンターはそこまで繁盛していないから店舗数が少ないわけで、繁盛していないということは必ずしも皆が行くというわけではないのである。
社会人が仕事のストレスを発散するために、可愛い部下や可愛い同僚と深夜にバッティングセンターに行くなんていう、ドラマみたいなことは現実には無いのだ。
このようにそこまで繁盛していないのならば、行った事のない人だって当然いるわけで、私は何もおかしくはないということになる。
とまあ、こう友人たちに反論したかったのだが、したらしたで別の意味でおかしい人になってしまうので止めた。
とりあえずうちのマンションの駐車場で小学生がたまに素振りをしているので、今度混ぜてもらおうと思う。