Lawless Area

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隠れヲタ

ブログ更新のペースがどんどん落ちてきているのは、具合が悪いわけでも、忙しいわけでもなく、人生に於いて最も重要であろうやる気が皆無だからだ。

では、何をしていたのか。


A.何もしていない


凄い。1週間あって思い出せる事が何一つないって凄い。

唯一思い出せるのは髪切りに行ったぐらいだろうか。



極力出かけたくない私にとって、髪を切りに行くというのは苦痛以外の何物でもないわけだが、これ以上放っておくと鳥が巣と間違えて突っ込んできそうだったので渋々行った。

私、正直なところ髪を切ってもらっている最中は雑誌とか読みたいのだが、美容師さんたちは仕事ですので話しかけてくるわけだ。

ベテランになればなるほど話も上手い傾向にあると考えている私は、いつも店長♂を指名して切ってもらっているので、胸を押し付けられるとか、いい匂いがするというトキメキと引き換えに、楽な会話を得ている。

この間も当たり障りのない会話をしつつ、ちゃっちゃと切って貰って颯爽と帰る予定だった。

が、店長開口一番


「アサさんってアニメとか見ます?」


!!!


恐らく、恐らくだが、隣でコナンの会話をしていたからこんな切り口になったんだと思う。いやそうに違いない。

もちろん私は隠れヲタなので、満面の笑みで「Yes!I am!」なんて言うわけない。

「いやー、小さい頃は見てましたけど、最近は見ないですねー」と、ついこの間マクロスFで興奮していた自分を殺して答えたわけだ。

普通ならそこで途切れるはずなのに、何を思ったか店長


「じゃあ、けいおん!ってアニメ知らないですかね?」


ふぃいいいいいいいいいいいいっしゅ!!!


何故店長が自分にGOサインを出したのかは分からないが、決して私から滲み出るヲタ臭を嗅ぎ取ったからではないと信じたい。

そんな内心の葛藤を知ってか知らずか、店長水を得た魚のようになおも熱く語る。

実際私はその時話題になっているアニメはほとぼりが冷めてから見るという、一人時間差を好む傾向にあるので、けいおん!は見て無かったわけで。

オリコンとかでランクインしてますよね、という一般人を装い(切れてない)、返答するに留まっていたのだ。

なのに店長なおも語る。

澪ちゃんがお気に入りから始まって、物語のあらすじを御教授いただき、仕舞いには待ち受け(噂の澪ちゃん)を見せてくるわけだ。

まるで過去の私を見ているようで一瞬食い付きそうになったが、後に残るのは虚しさだけなので我慢して聞き流す私。

「この歳(推定アラフォー)になって2次元の女の子にはまるとは思わなかったって店長、2次元好きに年齢なんて関係ないですよ!!」と、言いそうになるも我慢。



そんなこんなである意味苦行みたいな時間は過ぎ、聞き役に徹する事でその場を乗り切ったわけだが、今になって思うのはマブダチになる機会を逃したのでは、という事。

もし店長がけいおん!だけでなく別のアニメの話をしてきたら、「あ、にわかじゃないんだ」とATフィールドを解除してさらけ出したのだが、あの周りの見えない感じはヲタクの初期症状か、リア充がたまたまはまったか、重度のヲタクかの3パターンぐらいあるので何とも言えないわけだ。

よって今回は見送ったわけだが、次に行くまでに1話だけでも見てまた振ってみるのも一興かと思うわけで。

そしてもし店長がにわかなら、オススメのアニメを紹介し、重度のヲタクにしてしまえばいいのだ。

過去にこうして美少女ゲームを紹介されて駄目になった私が、別の人に同じ事をする。

悲しみの連鎖は断ち切れないのだろうか。